■ニューアルバム『メガトンスマイル』発売記念対談■
フルアルバムとしては前作『ちゅ〜ちゅ〜(はぁと)トレイン』から約3年。
内容・音質(音圧?)共に、文字通りメガトン級フルボリュームでお届けするニューアルバム『メガトンスマイル』が遂に完成した。
その発売に先駆け、11月9日に行われた川崎JFEスチール工場での試合後、「もう発売まで時間もないし。(汗)」という事で、
急きょ川崎MUZA内の焼肉屋[牛角]にて完成記念対談が行われた。
リアル2万字インタビュー(正確には20,894字)となった本稿、まるで[ROCK'IN
@N
JAPAN]を読んでるかのごとく熟読していただけると幸いである。
中国釣具店メンバー:アッキュー/ヨシオ/エリカ
interviewer:まもる力士
一同「カンパーイ!」
アッキュー「もうやっちゃいます?」
●そうですね。
アッキュー「そう言えばキムチとか頼まなかったね」
エリカ「でも私カクテキ好き」
アッキュー「俺アレが好きなんだよな、ナムル」
エリカ「ナムルあんまり美味しくないよ」
アッキュー「あ、これ(←箸)スチール?(笑)」
エリカ「いやこれアルミじゃないの?」
アッキュー「アルミだね、軽い。でもまぁ、スチールって事にしようよ、今日だけは。」
●そういう事にしたんだ?(笑)
ヨシオ「インタビューは中釣結成からの話っすか?」
アッキュー「アルバムでしょ?」
●ほとんどアルバムの事なんですけど、中釣にまつわる事も色々聞いていこうかなと。
アッキュー「ROCK'IN
@N
JAPAN風に返事をした方が面白いと思うよ」
エリカ「訳分かんないことを、ちゃんと言えてる風に。(爆)」
●それ当たりだからもらえるんじゃないですか?
※ヨシオさんが食べる準備万端で着用した紙エプロンの前面に、【あたりっ!
牛角アイス
プレゼント】の文字が。
アッキュー「ホントだ、スゲェ。オレも開いてみよう。
・・・オレ当たってねぇ。なんか急にテンションさがるよね。(爆)」
●(笑)
アッキュー「みんな紙エプロンしてインタビュー受けてるってのもマヌケだよね」
●カッコつけきれてない。(笑)
ヨシオ「インタビューした場所とかも書くんすか?」
アッキュー「あぁ、そうだね」
●川崎MUZA、牛角にて。(笑)
アッキュー「スチール工場のあと、集まってもらった、みたいな。
すごい悩んだよね〜みたいな、そういう発言がいいよね」
ヨシオ「サイゼリヤが混んでたとか。(爆)」
●じゃあもう始めちゃっても?
アッキュー「レコーディング中、殴り合いのケンカをとか、そういうエピソードがあった方が・・・それじゃあいきましょうか」
■ニューアルバム『メガトンスマイル』について■
●はい。じゃあ、とりあえずお疲れ様でございます。
アッキュー「あ、お疲れ様です」
●今日はニューアルバム発売についてという事で、もうマスタリングも終わって、後はプレスという状況ですか?
アッキュー「そうですね」
●まずは制作を終えての率直な感想をそれぞれのメンバーさんに聞きたいんですけど。
アッキュー「じゃあ、こういう流れ(ヨシオ→アッキュー→エリカ)でいこうか」
エリカ「なんであたしがオチなの?」
●(笑)
ヨシオ「そうっすね・・・肉体的にかなり酷使しました。長かった。」
アッキュー「始まったのは4月だったから、7ヶ月。かけすぎだよね。(爆)」
ヨシオ「肉体的にも精神的にもかなりヤラれて。
まぁでもヤラれただけのモノはできたんじゃないかと」
アッキュー「そうっすね。なんか疲れた、ホントにね。色んな事が・・・」
※ここで肉登場。
●焼きますか?
アッキュー「焼きます?(笑)」
ヨシオ「いいっすよ。続けてください。焼くんで僕が。」
アッキュー「色んな事がたくさんあったんで。
まぁ中釣は前もちゅ〜ちゅ〜トレインの時、bikkeいなくなったし。(爆)
毎回事件起きるんで、もういいかげん慣れろよってとこもあるんだけど」
エリカ「え?ちゅ〜ちゅ〜トレインの途中でbikkeさんいなくなったの?」
アッキュー「そうだよ。レコ発の時ヨシオ君が弾いたんだよ」
エリカ「へぇ〜」
●で、三人が共演で出て、何故かbikke先生がベースを弾いてるという。
アッキュー「でもまぁ、こういう事はよくあるんで」
●今回のアルバムって、13曲入りでしたっけ?
アッキュー「今回は13曲ですね」
●一番多いですよね。
アッキュー「過去最高ですね。いやもう大変でしたね」
●お疲れ様です。
アッキュー「お疲れ様です。ありがとうございます」
●エリカ様は?
エリカ「あたし、何もしてないもん。(爆)」
●(笑)
アッキュー「いいんだよ。よくチャットモンチーのインタビューとか見てるでしょ?」
エリカ「見てる見てる」
アッキュー「それっぽく応えれば。(爆)」
●エリカ様はアルバムの中ではコーラスを?
エリカ「コーラスと、カウベルを一発」
●カウベルって何ですか?
アッキュー「カウベルってほら、“コンッ!”ってなるやつ」
●あ〜、オチみたいな音を出すやつ。(笑)
アッキュー「そうそうそう」
●それを叩いたんだ?意外と重要な役割ですよね?(笑)
アッキュー「そうそう。ね、それっぽい応えをすれば」
エリカ「え〜、いいよ」
アッキュー「リズムをシビアに考えましたとかそういう。
特にリズムに関してはシビアに検討した・・・」
エリカ「してないもん。(爆)」
●アッキューさん、タン焼けてますよ。
アッキュー「あぁ、はい。あ、レモン汁とか取ってもらえます?」
ヨシオ「甘タレも入れときますか?」
アッキュー「お願いします」
●アルバムのタイトル『メガトンスマイル』ですが、この由来は?
ヨシオ「僕が考えました」
●最初は『メガスマイル』になる予定だったとか。
ヨシオ「いや、僕がメガトンスマイルって言ったら、アッキューさんが『メガスマイル』とかどうかな、
みたいな雰囲気もあったんですけど、僕はメガトンで通したかったんで」
●メガだとなんかマック的な感じですよね。(笑)
アッキュー「その当時メガってはやってた。(笑)」
ヨシオ「それが僕イヤだったんです。ちゃんとメガトンって言い切らないところが」
●1〜2年経っちゃうと『メガスマイル』って死語になっちゃいますからね。
アッキュー「あぁ、そうか。長いスパンで売ろうかなと」
ヨシオ「今回はサウンド自体も重いんで」
●それもタイトルにかけて?
ヨシオ「それもありますね。ちょっとヘビーなニュアンスも出しつつ」
●やっぱり“スマイル”ってついてるだけに、聴いてもらう人に笑顔になってほしいっていう思いが込められてるんでしょうか?
アッキュー「そうです。やっぱり中釣のライブの基本方針とかスタイルとか、コンセプトは笑顔なんで。
笑顔ってやっぱり、タイトルを考える時に、何を売りにオレ達は今までライブをやってきたんだろうっていうのを考えると、
やっぱりそれは入った方がいいな、っていう。もちろん最初は日本語で『笑顔』」
●笑顔!?(笑)
ヨシオ「『爆笑』とか」
●爆笑!!??(笑)
アッキュー「“笑”っていう一文字を入れたかったんで。
そういうのも考えたんだけど、それだとあまりにもお笑いバンドっぽくなっちゃう」
●コミックバンドっぽいですよね?(笑)
アッキュー「まぁ、もちろんコミックバンド的な要素も中釣はないことはないんだけど、ただ、そこを売りにはあんまりしてないところもあったりして」
●コミックバンドではないですよね?
アッキュー「そうなんですよ」
●よくそう見られるけど。
たぶんそう見られてるんだろうなっては思うんですけど、コミックバンドでは決してない。
アッキュー「別にお笑いではないな、という。
楽しんでもらうのとお笑いはまたちょっと違うところがあるので、『爆笑』とかだとちょっと、お笑いのイメージが強くなっちゃうかなと。
意味合い的にはすごい合ってるとは思うんですけど、本質をついてくれれば。
なるべく誤解をされないようなタイトルにしようと。
みんな微妙にお腹空いてたよね?大丈夫?」
エリカ「あたし微妙じゃなくてすごい空いてた」
アッキュー「あなたは知ってるから大丈夫なんだけど。
ヨシオ君は焼肉が似合うよね。(爆)」
●(笑)
ヨシオ「これもインタビューに入るんすか?」
※ここでご飯登場。
アッキュー「うわ〜、スゲェご飯。」
※ヨシオさんが頼んだのはご飯特盛り。ここでもメガトンライスです。(笑)
●まだ公式に曲、何が収録されてるかって未発表な状況なんですけども。
アッキュー「はい、え?未発表??」
●まだ未発表ですよ。(笑)
アッキュー「マジで!?(汗)」
●なのでちょっと予想がつかないとこもあるんですけど、曲順について何か意識した点はありますか?
アッキュー「今回曲が多いんで、前後半に分けてあります」
●トータル何分くらい?
アッキュー「トータル・・・」
ヨシオ「そんなにないっすよ。40分もないくらいっすよ」
アッキュー「いや、40分はあるかな」
エリカ「48だった気がする」
●前後半ってのは、聴いてて分かるものなんですか?
アッキュー「あ、分かります。」
ヨシオ「どっちかって言うと、前半がスマイル寄りかな。
後半に入った瞬間にメガトン寄りに。(爆)
『あ、こっからメガトンになるんだな』っていうのがあります。
でもそんなに、全部が全部メガトンな感じでもないけど」
アッキュー「ただ今回はかなり、前に比べたらバンドサウンドというか、こだわったんでお金も時間もかかっちゃったかなっていう」
●アルバムタイトルが『メガトンスマイル』で、ちゃんとメガトン部分とスマイル部分があるという事ですね。
アッキュー「前半はホントに、今までっぽい楽曲を中心に入れて、後半はちょっと変化球コーナー」
ヨシオ「あと、曲間が短いっていうのがあります。前半は特に」
●空白がない?
ヨシオ「ほとんどないですね」
アッキュー「攻めで」
ヨシオ「大体2〜3秒空いたりすると思うんですけど、それが1秒ないくらい」
●ライブ的な感じなんですね。
ヨシオ「そうですね」
●次に曲そのものについてお尋ねしたいんですが、中釣の曲ができるまで。
で、ちょっと噂に聞いたんですが、フツーのバンドって『詞が先か、曲が先か』とかよく言われるじゃないですか?
中釣はそこに『振り付けが先か』というのが入ると聞いたのですが。(笑)」
アッキュー「あ〜、あります、そういう曲も」
●アッキューさんがこの振り付けをやりたいから出来上がった曲なんかも。
アッキュー「ありますね。あ、でも、今回のヤツはそうでもないですね。
ちゅ〜ちゅ〜トレインの時は結構多かった。
【恋のメッセージ】とか、あの辺は完全に振り付けから。
どうしてもあ@やをやりたくて。(爆)」
●アッキューさんの中で、振り付けを除いたら、詞が先か、曲が先かというのはありますか?
アッキュー「どっちもあるんですけど、どっちかって言うとやっぱり詞の方が多いかもしれないですね。
言葉の響きというか、このフレーズ面白いなと思ったら。大体サビから作るんで。
サビから作って、そっから膨らましていくみたいな。
【チンポをタンポに】とか、まさにそこから無理やり広げて。響きがメチャクチャ良かったんで」
●韻踏んでますしね。(笑)
アッキュー「そうそう」
●あの曲は意識的に封印してるんですか?
アッキュー「あぁまぁ、怒られないように。(爆)」
●(笑)
やっぱり怒られるんですか?
アッキュー「ストリートは完全にNGなんで。
でもやってもバレなそうですけどね、タイトルとか書かないでやれば。(爆)
大体ね、聴いてねぇんじゃないかな〜みたいな。
後で『なんかヘンな曲ありましたよね?』って言われても、やってないっすよってとぼけちゃえば通りそう。(爆)」
●悪い事した人みたいじゃないですか。(笑)
アッキュー「たぶんバレないよ」
●曲が出来るまでなんですけども、作曲はアッキューさんが原型を作って持ってきて、みんなで固めていくって感じですか?
結構アッキューさんが完成型を作っちゃう?
アッキュー「いやもうまったく完成型じゃない、鼻歌に近いです。(爆)
鼻歌状態で持ってって・・・」
●メンバーにアイデアを出してもらって。
アッキュー「そうです。しかも丸投げです。(爆)」
●丸投げ!(爆笑)
アッキュー「ヨシオ君入ってから、ほぼヨシオ君です。
なんとなくいい感じにリズムとかつけたらどうかな?みたいな」
エリカ「ずっと前になかったっけ?1曲ありましたよね」
アッキュー「何?一緒に作ったヤツ?」
エリカ「ヨシオさんと一緒に作って、MD渡されてそのまま何も発動しない曲・・・」
●アッキューさんが持ってって、それでお蔵入りになっちゃったヤツ?
アッキュー「あ〜、あります」
エリカ「何か、コンビニみたいな歌詞書いてませんでしたっけ?」
アッキュー「あ〜、コンビニみたいな歌詞って。(笑)コンビニっぽくはないけどね。」
エリカ「いや、『コンビニ』っていう」
アッキュー「あ、キーワードはね。キーワードはたぶん入れてた。
親しみやすいキーワードってあるからね。
山崎まさよしの♪桜木町で〜♪とか、♪ワンモアタイム、ワンモアチャンス♪とか。
あれはグッときた。なんか具体的な事、誰しもが通る具体的な内容があると、そういうのが一番グッとくるかな。
とりあえず分かりやすいものっていうのが、オレが一番求めてるものなんで。
伝わりやすいもの。好きとか嫌いの前に伝えないといけないから。
いくら良くてもあんまり伝わらなきゃ意味がないかな。
本当は面白いんだけど、ちょっと分かりづらいなっていうのは、今の段階だとなるべく排除していった方がいいかなっていうのはありますね。
・・・大丈夫?これ記事的に」
●大丈夫大丈夫。(笑)
レコーディングにユズさんは不参加なんですか?
アッキュー「ユズは今回は1曲歌ってもらってます」
●マジですか?ユズさんボーカルの曲が?
アッキュー「昔のデュエット形式の曲が1曲、ボーナストラックで」
●ではドラムとしては参加してない?
アッキュー「ドラムはちょっと、今回は忙しくて。新婚なんで」
ヨシオ「厳密に言うと、全員で言ってるようなコーラスの中にも紛れてます」
●よくよく聴くと分かる?
エリカ「よくよく聴かなくても耳に入ってくるよ」
●(笑)
今までデュエット的な曲って何曲かありましたが、ユズさんが活動休止してることによって
アッキューさん的には収録したかったんだけども、収録を見送ったような曲はありますか?
アッキュー「まぁとりあえず、どうしてもレコーディングに入れたい曲は歌ってもらったんで」
ヨシオ「その代わりじゃないですけど、僕とアッキューさんのデュエット的な曲もあります」
●男2人のデュエット!(笑)
アッキュー「かなり男らしいです」
エリカ「あとカズオさんのコーラスも面白いとこあるよね」
アッキュー「カズオさんも入院する前に来てもらって」
●カズオさんが休んでしまったのは、レコーディングに影響は?
アッキュー「いや、ものすごい影響あって、ね?」
ヨシオ「はい、僕5曲ベース弾いたんすよ」
●当初はその5曲っていうのは完全にカズオさんが弾く予定だった5曲ですか?
ヨシオ「もちろんそうです」
アッキュー「しかもカズオさんがレコーディングする日が決まってて、俺らはカズオさんのベースを見に行くだけだと思ってた」
ヨシオ「それがまさか、漁港の次の日だとは。(爆)」
アッキュー「ね、漁港に怒られ。説教されながら行って」
エリカ「しかも寝ないで行ったんだよね」
アッキュー「寝ないで行って、しかもやる事なくなっちゃったから、歌入れる事になって。
2人とも寝てないから声出ないし。それで、歌入れした曲も入ってます」
●疲れた声が。(笑)
アッキュー「でも、それはそれでオレはすごいいい感じかなって、逆に」
●当初は全曲ベースはカズオさんにやってもらう予定だったんですか?
ヨシオ「もちろんそうっすね」
●じゃあアルバム聴いてたら、ベース違う人が弾いてんじゃん!って分かるような感じですか?
ヨシオ「まぁ明らかに僕とカズオさんはスタイルが違うんで」
アッキュー「ホントビックリです。まさかの展開でね」
●アルバムの中での聴きどころは?
ヨシオ「寝ずに歌を入れた【カモン】」
●具体的に言うと【カモン】なんだ。(笑)
ヨシオ「【カモン】のダミ声は僕です」
●逆にそこに味がある感じで。
ヨシオ「そうですね。あの状態じゃないと出せない。(爆)
あとは、ワールドの唯一僕が弾いたギターソロ」
アッキュー「ストラトで」
エリカ「え?ストラト使ったんだ」
ヨシオ「あとは100円ショップで買って来たタンバリンを使ったんすけど、すっごいイビツなリズムラインで」
エリカ「ね、面白いよね」
アッキュー「ズレる。(爆)」
ヨシオ「タンバリンは僕なんすよ」
●ズレてるタンバリン。(笑)
ヨシオ「そんなもんすかね」
アッキュー「あといたるところにヨシオ君の無駄なコーラスが」
●無駄なコーラス!?(笑)
エリカ「でも、まだカットされてる方なんだよね」
アッキュー「全部入れたら大変な事になっちゃう」
●最初はまだすごかった?
アッキュー「トカレフがまだ削る前の音源を聴いた時に、『ヨシオさん、好きっすね』って」
●(笑)
アッキュー「最初イントロからアウトロまで全部なんか、変なコーラスが入ってた。
ここいらないっしょ、っていう細かいところも全部入ってたからね」
ヨシオ「そういう意味では、僕はかなり今回のレコーディングは妥協しました」
●(笑)
アッキュー「コーラスね、削られちゃいました」
●アッキューさん的にはいかがですか?
アッキュー「僕的には意外とカズオさんの曲を上手く歌えたかなと」
●【大好きな人】ですよね。
アッキュー「意外と自分の曲よりも上手く歌えたなと。(笑)」
●あの曲は作詞・作曲は完全にカズオさんが?
最初演奏した時カズオさんが歌ってましたが。
アッキュー「ちなみにCメロはオレが勝手に詞を考えました。(爆)」
●ボーカルがカズオさんからアッキューさんに変わったのは、カズオさんからお願いされたんですか?
それともアッキューさんが歌いたかった?
アッキュー「いやもう、時間もないし、オレが歌った方が早いかなと。(爆)」
●エリカ様の聴きどころは?
エリカ「カウベル。あと何言ってるか分からないコーラス。(爆)」
アッキュー「ちょっと声がこもってる」
●コーラスはかなり自由なんですね。(笑)
アッキュー「かなりこもってる」
エリカ「そこまでこもってないよ。
だってあたしホントに2日間くらいしか行ってないもん」
●7ヶ月の内の2日間。(笑)
アッキュー「オレら何回行ったんだっけ?10回は行ったよね?」
ヨシオ「全然行ってます」
アッキュー「オレとヨシオ君は相当行ってます。
横浜にこんなに・・・ね、週5くらい行ったよね」
この後、レコーディング中のエンジニアにまつわる様々な苦労話?が飛び出す。
●聴きどころとは反対に、苦労した点は?
エリカ「エンジニアだよエンジニア」
アッキュー「コーラスが抜けてた。ミックスしてコーラスが抜けてて、アレが一番大変だったよね」
●コーラスは録ってたのに収録されてなかったって事ですか?
ヨシオ「録ってる音源は絶対に残ってるハズなんすよ。それを入れてなかった」
アッキュー「アレは大変だったな」
ヨシオ「今回のレコーディングは、レコーディングするっていう話はかなり前からあったんですけど」
アッキュー「まぁ、ユズの関係も色々あって、ホントは去年の12月くらいに話が出てた」
ヨシオ「レコーディグをするっていう事になった時点で、当初はフツーにユズさんでやる予定だったのが、
ユズさんがいないままレコーディングが始まって、そうこうしてる内にカズオさんが倒れ、そんな感じだったんです」
●問題だらけですね。(汗)
ドラムはフレンズが全部叩いてるんですか?
ヨシオ「そうです。ツーバスあり、とてもユズさんがやりそうにない曲があり」
●前作から比べると別バンドみたいな感じですか?
ヨシオ「別バンドです。ギターもトカレフが分かる通り重いの弾いてるんで。
ちょっと攻撃的な。特にララバイはすごい低音が。ララバイは別物っすよね?」
アッキュー「ララバイはもうかなり」
エリカ「ララバイすごいよ。今日(の試合)のも別物だけど」
●ララバイはライブでよくやってるようなバージョンじゃない?
ヨシオ「いや、最近やってるバージョンなんですけど」
アッキュー「音作りからしてちょっと違う」
ヨシオ「かなりヘビーな、シングルのララバイとは全く違う感じっすね」
●収録曲の中で、ライブでまだやってない曲は?
ヨシオ「それはないですね。大体やってる曲っす。
トカレフの作品がありますけど」
●それは作詞・作曲?
ヨシオ「作曲。曲だけのヤツ」
●インストですか?
ヨシオ「そうです。
トカレフの曲もあったり、カズオさんの曲もあったり、で僕の曲も1曲あったりします。
そんな感じで色々バラエティに富んでるというか。
スタートミーアップも収録されてるんですけど、あれもシングルに収録されてるのと比べるとだいぶ変わってます」
●あの曲もかなり前からやってますよね。僕が中釣に出会ったくらいの時からやってましたが、それが別物に?
ヨシオ「基本は一緒なんすよ。ちょっとアレンジが変わった感じですね」
●分かりました。アルバムについてはこの辺で終わりにしたいと思います。
■中国釣具店について■
●アッキューさんに中国釣具店そのものについてお尋ねしたいんですけども。
アッキュー「はいはい」
●バンド名の由来は?
ウワサによると当初は『北朝鮮釣具店』だったとか?
アッキュー「いやいやいやいや、それはたぶんネタですね」
●もともと中国釣具店?
アッキュー「もともと中国釣具店なんですけど、怖い先輩に無理やり中国釣具店と。(爆)」
エリカ「ホントに怖い先輩に無理やりだったの?」
アッキュー「そうだよ」
エリカ「(アッキューの)顔が中国人っぽいからでしょ?」
アッキュー「そうそう」
●釣具店はどこから来たんですか?
アッキュー「釣具店も、釣具屋のオヤジに間違えられたの」
エリカ「君のハートを釣り上げるみたいな意味もあるんでしょ?」
アッキュー「それも冗談。後づけ」
●じゃあ、一番最初はアッキューさんの見た目が中国人の釣具屋のオヤジっぽかったって事で。(笑)
アッキュー「そう。怖い先輩に『かっこいいだろ?』って言われて、うんって言うしかなかったの。(爆)」
●先輩がそのものズバリ『中国釣具店』って言ったんですか?
アッキュー「最初は『中国』。前のバンド名『中国』なの。『中国』で決まりみたいな。
で、釣具屋でオレが『重りいくら?』とか言われてるのをその先輩が見てて、『お前釣具店だ』って。それで『中国釣具店』」
エリカ「間違えられたんだ?(笑)
もしそれがホームセンターだったら『中国ホームセンター』」
アッキュー「そう」
●(笑)
中釣の活動歴って何年くらいですか?
アッキュー「まぁ、ぶっちゃけると今年で20年なの」
●中国釣具店結成して20周年!?かなり長いっすね。ニューロティカばりですね。
アッキュー「いやホント、ニューロティカと同じくらいだよ。
ニューロティカの方がちょっと長いかな。
もうだってオレが中釣を始めた時、ニューロティカはボチボチ人気あったし」
●アッキューさんにとって、いくつ目のバンドなんですか?
アッキュー「どれを1つ目としたらいいのか分からないけど、でもちゃんとやったのは1つ目?
暴走族の先輩に無理やりBOOWYのコピーバンドのギターを弾けって言われて、弾かされた思い出はありますけども。(爆)
チケット売るのが大変で。(苦)パー券って言われてて」
●パー券?
アッキュー「パーティー券。ヤンキーがよくやるの。『パー券さばいて来いよ』って。
後輩とか無理やり誘って、もう大変だったの」
●中国釣具店を結成した当初は、メンバーはアッキューさんのみだったんですよね?
アッキュー「そうそう」
●リズム隊の3人はサポートで。
アッキュー「そうそうそう、全部『えび』の人。(爆)」
※『えび』とは、アッキューの実兄『カトケン』が率いる、当時一世を風靡しまくったパンクバンド。
●ライブ中に『我々は中国釣具店だ』って言ったら怒られたんでしたっけ?
「我々」って複数にしちゃって。
アッキュー「あぁ〜。『一緒にされると困る。恥かしいから。我々はって、俺たち関係ないから。言い直して来い』って」
●初期のライブって、『えび』のバンドの弟がデビューするって事で、ナメられちゃいけないという意識はあった?
アッキュー「いやもう、ものすごくナメられてました。(爆)
ただ、たくさんお客さんが来てくれて、良いデビュー戦は飾れたかなと」
●マユゲ剃って顔白く塗ってたとか?
アッキュー「顔は塗ってない。スキンにしてマユなし。
ホントに『スキンズ』っていうバンドの感じで売り出せって言われて。
怖いキャラでいけって言われて、『てめぇらふざけんじゃねぇぞ!』って。
変なバンド。ただ気合は入ってる感はすごいあったかなっていう」
●どれくらいの時期かは分からないんですけど、
Lab-Fishになる前の中釣?くらいの映像を見た事があるんですが、血ノリ的な感じでしたよね?(汗)
アッキュー「あぁ〜、やってました」
●人民服みたいなの着て、血ノリ的な感じで。(笑)
アッキュー「ちょっとパンクバンドっぽさをね。おどろおどろしいのをやりたくて。
スターリンとかあの辺をイメージした」
●あの頃に【FUCKIN'
JAPANESE】ってやってたんですか?
※【FUCKIN'
JAPANESE】とは中国釣具店のCD『恋はDo!』に収録。
デュエットソング【恋はDo!】とは正反対の、完全なパンクナンバー。(現在廃盤)
アッキュー「【FUCKIN'
JAPANESE】はメインでやってた」
●メインで?(笑)
あの曲だけCD聴いてるとビビりますよね。(汗)
アッキュー「でも、その曲も怖い先輩が無理やりこれヤレって。(爆)」
●あの曲はアッキューさんが作ったんじゃない?
アッキュー「曲はオレじゃない。詞はギリギリオレなの。
タイトルは決められてた。【FUCKIN'
JAPANESE】ってタイトルで詞を英語で書けって。
その頃にWelcom to
天安門っていう・・・」
●中釣のオフィシャルサイトにパロった写真を載せてたら掲示板で怒られましたよね?
アッキュー「よく怒られます。(爆)意外ともうそっち系は慣れた。比較的よく怒られる」
●音楽を始めたキッカケ、また、自分が一番影響を受けてると思うアーティストは?
ヨシオ「厳密に言うと、北島三郎です」
●意外なところが出ましたね。(笑)それはどういった経緯で?
ヨシオ「無理やりです。(爆)小学校くらいの時に親に歌えって言われて。
実質ホントにやろうと思ったのはXです」
●最初はギターから?
ヨシオ「最初はドラムに目がいってたんですけど、台所にある長い菜箸を持ち出して叩いてたんですけど、すぐおっちゃんが来て、おかんが怒られて。
で、それでなんかギターを持ってないといけないなと思って、高校に入ってギターを買いました。
そっからギターやったりベースやったりドラムやったり、色々と。
で、気がついたら今ここで肉を食ってると」
●楽器的にやったのはギターが初めて?
ヨシオ「本格的にやったのはギターが初めてですね」
アッキュー「ドラムじゃないすか?」
ヨシオ「ドラムじゃないっす」
エリカ「で、6弦かなんかバーン!!って切って終わったんでしょ?」
ヨシオ「そう。ギターを生まれて初めて買ったんすよ。8万くらいのギターを。
X-hideモデルを買ったんすけど、チューニングをしようと思って6弦を調整してたら全然針が動かなくて、気がついたらパーン!!って弦が切れて・・・」
●6弦が切れるんですか?
ヨシオ「パンパンになってたんすよ」
エリカ「分かんないからね」
ヨシオ「で、数日触らなかった。もうギター終わったんだって」
アッキュー「壊しちゃったって」
ヨシオ「そこで立ち直れなかったら今いないっすね」
●アッキューさんは?
アッキュー「どうなんすかね?一番最初でしょ?
バンドを初めてやったのは・・・ウチのお兄ちゃんが地元でちょっと有名なロッカーだったんで、
その暴走族の先輩がお前もギター弾けるよな?って、そういう安直な理由で。
正直に言ったんだけど、お兄ちゃんとは違ってずっと野球しかやった事ないんで」
●お兄ちゃんはその時既に音楽をやってた?
アッキュー「お兄ちゃんはもう高校ん時に地元では結構有名で」
●お兄ちゃんとはいくつ違いでしたっけ?
アッキュー「お兄ちゃんは4つ上。
で、100%できるだろって、何となくそういう暴走族の先輩の気持ちも分からんでもないですけど、
弾けって言われて、まったく弾いた事なくて、お兄ちゃんにどうしよう?って相談したら、
あれだろ?布袋の弾き方を教えてやるって言うから、指とかは全く教えてくれなかったんだけど、動きとか。(爆)
この動きをやっとけばとりあえず大丈夫って」
エリカ「それで先輩の目をごまかせたんだ?」
アッキュー「それでリハに行った時に、全く弾けないのにとりあえず持ってって、Fだけ押さえられるように。
で、Fを高速に動かせって。そしたらたぶんその先輩は分かんないからって」
エリカ「てかフツーFが押さえられないよね。逆だよね」
アッキュー「でもFだけなんとなくできてる感じで、それを高速でやったらオレ全く弾けなかったんだけど、
もう一人ギターの上手い子がいて、その子の音しかほとんど出てなかったの。
で、オレはその先輩にお前スゲーなみたいな事を言われて、その上手い人は怒られてた。(爆)
上手い人はすごいマジメな学生で、オレは暴走族の先輩のチームだったから、お前はやっぱすごいなって。全然すごくないのに。(爆)」
●パフォーマンスでごまかせた?
アッキュー「どっちかって言うと人脈的な感じで。」
●じゃあ初っ端はやりたいと思ってやったんじゃなくて、強制的にやらざるを得ない状況だったんですね。
アッキュー「最初はもうホントに、高校一年の時。忘れもしない。
その後はイカ天とかまでは、ディスコに行ってた」
●イカ天でバンドに興味が出た?
アッキュー「ピーズっていうバンドがいて、バンドは好きだったんだけどモチロン。
聴いたりするのは全然中学くらいから好きだったんだけど、自分でやろうと思ったのはピーズが最初かな。
こういう歌詞でいいんだって。すごい面白かったし、親しみやすかったんだよやっぱ。
バンドってなんかカッコつけなきゃいけないのかなって思ってたのが、【デブジャージ】っていう曲があって、すごい感動したというか。
パンクスが強いものに怯えちゃいけないのかなっていう気持ちがあったんだけど、
体育会系の相撲部とかに殴られたりしてすごいビビってるっていう歌詞なんだけど、こういうのもアリなんだなって。
それでいて意外とカッコ良かったから、すごい革命だなと思って。
そういうバンド今までいなかったから。みんなカッコいいバンドばっかりだったし」
●みんなが強がってる中で、ピーズは自分の弱い部分も出してたんですね。
アッキュー「そうそう。弱い自分も出してるロックバンドって今までいなかったから。
たぶんピーズが、自分が(バンドを)やろうと思ったキッカケかな」
●エリカ様は?
エリカ「あたし?みんなが期待してるような答えじゃないから」
ヨシオ「浜崎でしょ?」
エリカ「違・・・浜崎はリアルタイム。中学ん時カラオケ行ったら、3時間1000円のところがあって・・・」
ヨシオ「なんかさ〜、話がすごい長くなりそうだよね。(爆)」
エリカ「しかも一部屋!1人でも3時間1000円。それでみんな浜崎の取り合いだよ。
で、もともとダンサーになりたくて上京したんだけど、中学の時にWhiteberryとかZONEとかがはやって、エアギター・・・」
ヨシオ「キッズウォー好きなんでしょ?」
エリカ「(笑)【夏祭り】とかすごいコピーしたんだけど、地元は全然音楽シーンが熱くなくて。
楽器とか売ってるところが全然なかったから、エアーで終わっちゃった。(爆)」
●エリカ様はダンサーはダンサーでやりたくて、ドラムはドラムでやりたかったの?
エリカ「ううん、全然。高校卒業してダンスの専門学校に入ってダンスの授業がっつり受けてて、
選択授業でドラムがあって、その先生がフレンズだったの。(爆)」
●フレンズって先生なんだ?(笑)
エリカ「で、フレンズが着物きて、あたしがドラムにハマって、できるだけフレンズの授業とって、
個人練習もダンスよりドラムを叩いてる時間が多くて、学校内でバンドとか組んで。
で、フレンズが『俺着物きて女装してドラム叩いてるから、面白いから観に来いよ』って。
それで観に行ったのがハレンチロック」
●フレンズはハレンチロックでドラム叩いてたの?
ヨシオ「フレンズはもともとアキコっていうオカマキャラで」
エリカ「本八幡かクロコダイルで中釣と対バンしてるのを観て・・・」
●たぶん観た事ある。イカツイ女の子だな〜って。
ヨシオ「女じゃないっす。(爆)」
●(笑)
アッキュー「フレンズは学校の先生なの」
●今も?
アッキュー「今も先生」
●それ大丈夫?生徒全員顔に一つ目の布とか巻いてないよね?(汗)
アッキュー「大丈夫大丈夫」
エリカ「それでハレンチを何回か観に行ってたら中釣と対バンしてて、この人(アッキュー)にCD買え買えって言われて」
●そこで繋がったんだ?
アッキュー「ヨシオ君繋がりなの」
●ヨシオさんは中釣とは?
エリカ「その時は全然マンダムしてた」
ヨシオ「マンダムしてたって。(笑)」
アッキュー「ヨシオ君はバイト」
ヨシオ「バイト先が一緒で絡みはなかったんですけど、
アッキューさんのバイト先の部署にハレンチロックのベースの子がいて、アッキューさんの上司だったの。
アッキューさんはぺーぺーだったの。(爆)」
●ぺーぺーだったんだ?(笑)
アッキュー「アゴで使われて。(爆)」
ヨシオ「それで中国釣具店が『ちゅ〜ちゅ〜トレイン』発売直前にベースが抜けたって事で、
アッキューさんはその上司の、ハレンチロックのベースの子に、ベースちょっとやってもらえないですか?って言ったわけですよ。
そしたらそのベースの子は『あぁ、いいのいるから向かわせとく』って言って何故か僕が行かされた」
●じゃあ、今いるメンバーさんってヨシオさんから広がった感じですか?
アッキュー「多い多い。ヨシオ君からフレンズもエリカも、トカちゃんはギリギリ俺も繋がってた。
トカちゃんとオレとヨシオ君は3人並んでたから」
ヨシオ「カズオさんは何繋がりっすか?」
アッキュー「カズオさんは浜松のメーテルが・・・」
●あぁ、クエスチョンズを前やってて。
アッキュー「まぁ、中釣のお客さんでもあるんだけど、その子が紹介してくれたというか」
エリカ「そうなんだ?カズオさんだけマトモな入り方してるね。(笑)」
アッキュー「いやでも、マトモじゃないよ」
ヨシオ「紹介って、その時は中釣はメンバーいなかったから、って感じで?」
アッキュー「そうそうそう。で、カズオさんのバンドがたまたま解散したばっかくらいで、
やる事ないって言って、1回ライブ観に来た時に結構気に入ってくれて、向こうから入れてくれって言ってきたの。
そん時に、入れてくれって言ってた時にたまたまメンバーがいて、他にも来てて、ちょっと待ってもらってもいい?って。
その子が正式になっちゃうかもしれないんで、っていうちょっと曖昧な状況だったから。
カズオさんにはちょっと待ってもらってたの」
●130Rさんっすか?
アッキュー「そう、イサオ君。で、イサオ君とビッケが仲悪くて」
●仲悪かったんだ?(汗)
ヨシオ「ユズさんはどうなんすか?」
アッキュー「ユズは事務所です」
エリカ「あ〜、なんか言ってたね。ドラムがいないからライブ出来ないって言ってたらユズさんが来たんでしょ?」
アッキュー「そうそう」
●ユズさんも最初は素人だったんですか?
アッキュー「まぁホントに・・・」
エリカ「え?バンド組んでたんでしょ?」
アッキュー「バンド組んでたけど、結構ヒドかった。(爆)
ウチの兄ちゃんのバンドでもユズがちょっとやってたりしたんだけど、あんまりにも下手っぴだから、ちょっと無理かなって言ってる時にオレがかっさらった。(爆)
ウチは下手とか言わないよって。大丈夫大丈夫、全然言わないからって。今のままで充分、って言って入ったの。」
エリカ「昔からあんな感じだったの?」
アッキュー「あんまり変わんないかな。もっといいかげんだったけどね。(爆)
大人になったよ。そういう意味では。社交辞令とかも言えるようになったし」
エリカ「今のあたしみたいになったんだ?」
アッキュー「もっとポワ〜ンとしてるけどね。そんなにとんがってない」
エリカ「あたしとんがってるんだ?(爆)」
アッキュー「このぐらいの年頃の子ってみんなそうだよ」
エリカ「でも中釣の中ではあたしが一番フツーだよ。(爆)」
アッキュー「オレも(エリカくらいの年齢の時は)とんがってたもん。
だってマユゲ剃ってスキンでさぁ、とんがらないワケないもん。(爆)
時代が時代だったしね。パンクバンドってそういうのに名前あげなきゃいけないみたいなのあったし。
オレなんかスキンズのイベントの時とかに、ワザとガンガンぶつかって、それでも引かないみたいな、度胸試しみたいな事やらされたりしたし」
●やらされた?それは誰に?
アッキュー「怖い先輩。(爆)
それぐらいじゃねぇとパンク業界では上あがっていけねぇぞ!みたいな」
●中釣の“パーティーパンク”ってのは、アッキューさんが作ったんですか?
アッキュー「作ったというか、自然的な流れでちょうどいいかなみたいな」
●血ノリ的な感じから、みんなを楽しませようってする、転換期みたいな時期があったんですか?
アッキュー「大人になったのかな。
でもなんか、パンクって一番ストレスを発散できるものなのかなって言うのを、実はすごい楽しめるんだなって。
メロコアとか色んなジャンルがあるんだけど、曲が明るいしダイブとかしてもケンカにならないし、
一番発散できる場所としてはちょうどいいのかなっていうのを感じた時期があって、それをもっと明るくしたらどうだろうって。
分かりやすくしたらどうだろうって言うのがパーティーパンクというか」
●自分も楽しめるし、お客さんも楽しめる。
アッキュー「やっぱり発散してもらいたいというか、全力でね。
いいライブっていうか、楽しいライブってすごい汗だくになるし。
オーディエンスとして観に行っても。それが自分のバンドでもしたいな〜って。
で、もちろんハイスタとか、そういうメロコア系のバンドとか確かにすごいイイと思うんだけど、例えば自分がそのバンドをやった時に、同じものをやったりして、
例えばホルモンとか確かにカッコいいし、いいなと思うんだけど、じゃあ同じものをやってあれだけのクオリティが出来るかっていうか、自分のキャラとか。
いいかげんもう歳なんで。(爆)自分がどこにいったら一番ポジション的に落ち着けるかっていうのが何となく分かってきたから、
好きだけで選んでる訳じゃなくて、自分のキャラが一番活かせるところを。
もちろん自分の嫌いなジャンルとかはやれないけど、自分が一番活かせるポジションを。
そしてメンバーにもオレはそれを考えてて、もちろん個々それぞれやりたいものって、自分を含めてやりたいものがあるっていうのは分かるし、
オレだって今やってる事は、もしかしたら一番やりたい事かどうかって言ったら、それは疑問もあったりするし。
ものすごいパンクバンドをやりたいっていうか・・・」
●自然体=自分の一番やりたい事かどうかはまた別問題だという事ですか?
アッキュー「うん。だと思うから、中釣はそういうバンドにしたいなって。みんなのキャラが活かせるような。
もちろん自分がセンターにいる限りは、オレが一番活かせるっていうもの、オレが中心になっちゃうかもしれないけど。
それにしてもメンバーがいてのバンドだから、メンバーの個性とかキャラが活かせる、
その人が感じているキャラよりも、周りから見たキャラの方を一番活かせるのがオレはいいかなっていうのが、
中釣の在り方としてはそういうのがいいかなって」
●他のバンドさんとかで、“こうでなきゃいけない”っていうバンドのイメージを作って、
結局メンバー同士が音楽性の食い違いがあって活動休止しちゃったり解散しちゃったりする事があるけど、
中釣の良さっていうか、それぞれが色んなパートをできるし色んなフォーメーションも組めるし・・・
アッキュー「いや、色んなパートが出来るのはヨシオ君だけだよ。(爆)
オレとか、ヨシオ君が今いろいろやってくれてるから、いちおボーカルギターみたいななんちゃってもできるけど、
ヨシオ君が全部カバーしてくれるから出来る内容であって、それはまたちょっと・・・何でも出来るのはヨシオ君だけだから。フツーは何でも出来ないから。
だからホントは一番美しい形で、逆に言えばヨシオ君には涙をのんで、何でも出来るからね。
申し訳ないけど今回はこれやってあれやってって、ホントに何でもこなしてくれるから」
ヨシオ「さすがにトカレフにベースやれとは言えないですもんね。(爆)やんないでしょうし。
フレンズ、ちょっとギター・・・スリーコード弾いてって」
アッキュー「言いづらいよね」
●ある種、いい意味で流動的、バンドのイメージを固定しないっていうか、
それこそ時事ネタは取り入れるし、メンバーに合わせて一番いい形にもっていこうとするからこそ、20周年でしたっけ?
いい意味でそれだけ長く続けられてるのかなっていう。
アッキュー「いやでもホントにね、メンバーがある程度みんな実力者が揃ってるんで、やりやすいっす。
音楽という意味では今が一番熟してるかな〜っていうか。
上手い人ばっかりなんで。今までこんなに上手い人とバンドやった事なかったんで。
楽というか、音楽をこんなに出来る人ってすごいんだなって、改めて感じるというか」
●では、そろそろまとめな感じで。
アルバム発売に伴うレコ発ツアーという事で、ツアーに対する意気込み、そしてフーリガンに対するメッセージをいただければ。
アッキュー「今回すごい大変だったんで、良かったかなって。
ホントは途中でぶっちゃけやめちゃおうかなって。(爆)
ユズが出来ないっていうのもまずあったし、それぐらいまではまだ緊張感というか、
やんなきゃいけないなっていうのがあったから頑張れたんだけど、ホントカズオさんが入院したのはまさかの出来事だったんで。
まぁでもヨシオ君とかずっと最初から最後まで毎回レコーディングに来てくれたし、ぶっちゃけやめた方がいいんじゃね〜かみたいな事を言う人もいるし。
そういう人もいるけど、こうやって一生懸命やってくれる人もいるし、
もちろん大多数の人は、ユズが来なくなった、カズオさんが来れない状況の中でライブやってもみんな観に来てくれたり、
自分が予想してた以上にみんな観に来てくれてるし、頑張んなきゃなって最終的には思えたし。
そういう意味では、逆に厳しい状況だったから思い出も出来たかなって言うか。
作品としてもすごい、『バンドだな』っていうモノが出来たんで、是非聴いてもらいたいかな。
こんなツアーも組めると思わなかったし、ヘルプで来てくれてる子が半分以上なんで、
ヨシオ君とオレくらいしかメンバーがいない中で、それでもやってくれるっていうのがホントに嬉しい限りです。
フツーだったらツアーとかなかなか来れなかったりして、でもみんな来てくれるって言うし。
CDのデザインとかやってくれた人もほとんど無償でやってくれてるし、マスタリングやってくれた人も出世払いでいいよ的なノリでやってくたんで、
少しでもその気持ちに応えたいっていうのはあるんで、これで終わりじゃなくて、これをなんとか売っていかなきゃいけないなって。(笑)そんな感じですね」
ヨシオ「とにかくベースを弾きまくっております。たぶん、ほぼベースを弾いてます。
アルバムを聴いてもらって違和感がないようなサウンドでいけると思うんで、とにかく楽しんでもらえれば一番いいかなと。
ライブごとにちょっとしたスパイスを入れていこうと、思ってるのは僕くらいかもしれませんが。(爆)」
エリカ「あたしは東京とか千葉とかより北に行ったことないんですよ。
新潟、雪国初上陸!スキー場とかゲレンデに行った事ないから。
あたしホントに東京の雪くらいしか見た事ないし」
ヨシオ「ゲレンデ絶対行かないから。(爆)」
エリカ「でもそういうとこに行ったことないから、ちょっとドキドキしてる。
あとはまぁ、レコ発とかはドラムやらないから、気が楽っちゃ楽。(爆)」
ヨシオ「本業のダンシングを」
エリカ「何も考えずに適当にやってる的な。(爆)適当って適した感じで」
●ダンスを頑張ると。
エリカ「すごい気は楽だし荷物も少ないし」
ヨシオ「まぁでも、100%安心しちゃダメ。もしかしたらフレンズが倒れるかもしれない。(爆)
フレンズ倒れたら1人しかいないから。いちお気持ち的に」
エリカ「大丈夫。あと凱旋ライブがあるから。たぶん親とか浜松に来るかもしれない。
で、ウチの地元の友達はあんまり興味ない。(爆)
すごいね、デビューまっしぐらじゃん!って、そういうのとはちょっと違うんだけど。
Mステとか出るんでしょ?って、そんなレベルなんすよウチの地元って」
●お客さんに対して何かメッセージは?
アッキュー「一生懸命ドラム練習してるんで、って」
エリカ「でもドラムやらないって言っちゃった」
アッキュー「レコ発?別にレコ発じゃなくたっていいじゃんね?」
エリカ「ドラム楽しくなってきたから、チャットモンチーに近づけるように頑張ります。対バンできるように」
●中釣vsチャットモンチー?
エリカ「中釣は・・・」
●中釣ではなく?
エリカ「ここで力をつけたいと思います。(笑)」
アッキュー「ステップアップ。(爆)」
エリカ「あたしこんなにがっつりやるとは思ってなかった最初。そんな感じじゃなかったもんね」
アッキュー「だってユズいたし」
エリカ「最初の目的は中釣でダンスをやって、ライブ慣れをしたかった。
で、ドラムを練習してハレンチで叩きたかった」
ヨシオ「まぁ、色んな出来事があって、完全に歯車が狂ってます。(爆)
その中でもなんとかやってる」
アッキュー「ただ、なんていうのかな、ヨシオ君が前言ってたんだけど、『ベストのスタイルなんかない』って。
確かにそうだなって。ベストのスタイルって何?っていう。中釣なんか別に・・・別にでしょ?(爆)
そう言われればたまたま色んな人が集まったから、あぁこの状態イイねっていうのはあったけど、別にそれがベストじゃないし、たまたまいただけじゃんみたいな。
だからあんまりベストな状況とか考えなくてもいいのかなって。
ただまぁいいクオリティでやりたいなっていうのはあるから、みんなの個性が活かせるギリギリの範囲だったらいいかなって。
で、結構3人で練習してるんで、この3人が最小のピースかなとは思うけど。
そういう意味ではいいかなと。あんまりベストなスタイルとか」
ヨシオ「どうなんすか?客席側から観てて、フレンズとかトカレフがいる6人くらいの編成と、3人での編成とではだいぶ違うと思うんすけど」
●確かにパフォーマンスとか音とかは違うと思うんですが、楽しいっていうか、楽しさは一緒なんですよね。
さすがにアッキューさんが振り付けなしでギター弾いてるってのは結構違和感があると言えばあるんですが。
アッキュー「そこまで持っていきたいなっていうのは、正直オレもあったりするんだけど、
今の3人でいいとは思わないけど、パフォーマンスがあった上での、仕方なしでの3人はアリかなと。
映像的になんとなく踊ってるところが頭に浮かぶ人にとっては問題ないのかなって。
完全にこのスタイルでいきますっていうと、またちょっと・・・」
●固めちゃうとね。固めないところが中釣の良さだと思うんで。
エリカ「友達とかビックリするよ。
ライブって何人でやってるの?って聞かれたから、3人から7人ぐらいって言うと」
●幅が広い。(笑)
アッキュー「今回は最初絶対無理だと思ったし、3人でやろうとヨシオ君が言い出した時には。
何言ってんだよ?また始まっちゃったよって。ホントにまさかやるとは思わなかったよね?」
ヨシオ「いや、僕は全然アリかなと」
アッキュー「大体オレはカズオさんがいないことはなしだから。
あの子こそホントに一番辞めなそうだから。ずっといる感じがしてたから。
こういう形(病欠)でしかありえないから。こんな事は一番ありえないパターンだから。だって本人の意思じゃないからね。
ユズの場合は本人の意思もあるからしょうがないけど、カズオさんの場合はホント突然だったし、ビックリしたよね。フザけてんのかと思った。
何でこういうネタ・・・そんなに中釣ヤだったのかって最初思った一瞬。(爆)
そんなに辞めたかったんなら正直に言えばいいじゃんくらいの感じで受けたんだけど、こんな事ありえないからさ」
ヨシオ「前日ピンピンしてましたからね」
アッキュー「あれはちょっとホントにありえなかったね。
カズオさんがいる4人(のフォーメーション)はアリだと思ったの。
それはまぁこれでもやっていくしかないかなって正直思ってたんだけど、まさかの3人だよ」
エリカ「久しく5〜6人でやってないですよね?
次のライブあたし戸惑うよ、ダンスボーカルで」
アッキュー「大丈夫でしょ?」
ヨシオ「カズオさんが復帰してから僕はどうするのかっていう・・・」
アッキュー「とりあえずオレンジレンジでいこう。(謎)」
ヨシオ「あとはフレンズがどこまで(サポート)してくれるかってとこですね。
トカレフもそうですけど。サポートメンバーは100%手伝えないんで、その辺をどうするのか」
アッキュー「スリーピースはスリーピースでやっとかないと」
ヨシオ「何があるか分からないから、急に明後日ライブ決まるかもしれないし。
最悪2人っす。(爆)ドラムとギターボーカル。凄まじいっす。」
エリカ「でもやるって言ってたじゃないですか、ドラムベース(爆)」
ヨシオ「あぁ、ドラム踏みながらこうやってベース弾くっていう。(笑)」
エリカ「大道芸人。(笑)」
アッキュー「でも、色々なパターンもアリって言うか、楽しめる範囲でね」
ヨシオ「またアッキューさんのベースの可能性もありますし」
アッキュー「まずないけど(笑)」
●では、レコ発とアルバムを楽しみにしておりますので。
アッキュー「よろしくお願いします」
●今日はありがとうございました。
アッキュー「こちらこそありがとうございます」